「短期金融市場 基本がよ〜く分かる本」

タイトル通りの本。パラパラっと眺めたらアベノミクスとか日銀の黒田さんの金融政策について述べてそうだったので読んでみた。全体としては、日米欧の中央銀行の仕組みや歴史的な成り立ちとか実施してきた金融政策、インターバンクやオープンなどの各種市場の成り立ちと現状の取引状況なんかを2、3ページを一単元にまとめて読ませる。去年出たばかりでタイムリーだし、今読んで価値のある本。
著者自身は黒田政策に批判的みたいで、これまでの金利による景気の評価ではなく指標をマネタリーベースにしてきたことについては改革的だが、結局2年限定でインフレ率2%を達成できなかったのは結局は市民の購買欲の向上につながっていないんじゃない?と指摘する。異次元緩和だとか日銀の国債の買入についてニュースで見てもいまいちピンと来てない自分のような人にお勧めできる一冊。あと、なんとなく名前だけは知っていた高橋是清が80年くらい前に似たようなことをやっていたと知って興味持った。