天才 柳沢教授の生活(26) (モーニング KC)

天才 柳沢教授の生活(26) (モーニング KC)

っていうか今知ったけどこれまだ連載続いてんだね!88年から始まって初期の話はワンレン・ボディコン女子大生とか出てるのにすげーな。教授や家族は年取らないで学生だけ年取るみたいな設定なんだろうか。教授は68歳だったから現実に会わせて順調に年食ってたらもう88歳のじいちゃんだ。娘のパンクな彼氏とかも今も同じ格好なら結構きついだろう。今7巻まで読んだんだけど、このペースをずっと続けていくのもきつくねーか?教授は狂言回し的な役割になっていくんだろうか。今までのところまあ暇つぶしにはなる程度の面白さなんだけど、ちょっと最新の26巻まで読む気はしないな。理屈に拠って生きてる人をどうユーモラスにまた親近感持って描けるかが作品の核なんだと思うけど、もうちょい教授が本業でどうすごいのかを具体的に描写していけたらより幅が出るんじゃないかと思う。教授はそれほど学会での政治力を持っていないみたいだけど、一目置かれる存在ではありそうだ。理論経済学が専門らしいけど何を研究してんのかな?経済学とかさっぱりだけどゲーム理論とかやってんのかな?極力そういう描写を抑えてる作品なんだけど、逆にそういうのが気になってしまう。とりあえず15巻まではあるので読んでみよう。

天使の蝶 (光文社古典新訳文庫)

天使の蝶 (光文社古典新訳文庫)

いやー思ったよりライトなSF短編集だった。星新一読んでるみたいな柔らかい語り口に落語みたいなオチがつく。ドラえもんが出してきそうな道具とかね。プリーモ・レーヴィという人はアウシュビッツを生き残った人というのがついて回ってる書き手なんだと思うけど、そういった悲惨な雰囲気はあまり感じさせない。解説にもあったけど最も悲惨な空間を最もシニカルに描いてるらしいし、書き手として結構成熟してるんだろうな。この短編集もなかなか佳作ぞろいで、捨て作品もないように思われる。次は過去に向き合った「これが人間か」を読んでみたいな。