ようやくストッパー毒島を読み終える。

ストッパー毒島 1 (ヤングマガジンコミックス)

ストッパー毒島 1 (ヤングマガジンコミックス)

なんかサクサク進むマンガだったな。beckでもそうだったけど、ハロルド作石って大ゴマが多くて話を掴みきれてないのに読み心地がいい、っていうネームをするような気がする。絵は結構うまいと思うしポップで受けそうなんだけどディープな表現が出来ないというかしないというか。福本作品のような濃厚で過剰な心理描写とかがないし、揺さぶれるような面白さは感じないなぁ。
本作は野球ファンが読めば(特にパ・リーグ)面白い小ネタがたくさん仕込まれてんだろうけど、その辺が分からないのでちょっと面白さが半減してるんだと思うが。
序盤の方はちょっと方向性が見えなかったけど、段々京浜アスレチックスの成長記みたいになっていった。最後は優勝すんだろうなというのはかなり前から分かる仕掛けになってたのであまり手に汗握るようなこともなかったし、最後になって優勝してエリートの兄にも勝って恋も実っちゃうとかいう進研ゼミのマンガみたいなノリはちょっと萎えた。でも、成績しだいで球団経営が揺れてるっていうようなチーム作りの描写は面白かったな。
読んでて感触が似てたのはスラムダンク。試合中の緊張感溢れる描写とかは全然違うけど、破天荒な主人公(何か顔も似てる気がする)とその取り巻きが何人かいて(こいつらもそっくり)、ちょっとイケメンのライバルがいて(なぜか活躍の場面が全然ないんだけど人気でなかったんだろうか?)応援してくれる好きな子がいて、弱小チームをもり立てていく、という風にかなり符合する部分が多いと思う。ただ、スラムダンクの面白さに到底及ばないとも思った。連載期間が全然違うのは確かだけど、キャラごとの掘り下げも浅いし、毒島にとって野球とは?みたいな描写もないので、やっぱり薄味になってしまってる。もっと胃にもたれるようなマンガが読みたいなー。