「刑務所良品」を読む。

初の都築響一作品。図書館でふと目にとまって借りてきたけど面白い!花輪和一の「刑務所の中」に通じる刑務所ライフに目からウロコ体験多し。
以下、驚きポイント。

・日本の伝統工芸とかは後継者問題に悩まされており、長期服役者がその技能を一部継承している。

確かに移りげな若者よりも、じっくり腰を落ち着けて作業に専念できる受刑者はちょうど良い。本書の写真とかでも見られるけど、ホントに職人芸だ。

女子刑務所は全国に7つしかない。男の受刑者の十分の一ほどしかないため。

これも驚き。麻薬絡みが多く、再犯率も高いらしい。逮捕時、8割が無職というのもすごい。確かに社会の最後の取り皿になってるという感はあるな。

・日本最強の刑務所は千葉刑務所。7割は殺人などの服している。府中刑務所は外国人が多いそう。

また、著者が触れているように、刑務官の側にスポットが当たった創作物が出てもいいんじゃないかと思った。刑務所内の虐待事件などダーティなイメージが強いが、日々色んな服役者と交流する人はどんな人なんだろうと思う。