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「遥かなる山の呼び声」を観る。

あの頃映画 「遙かなる山の呼び声」 [DVD]

シンプルな話で、予定調和というか展開も予想しやすいけど面白かった。高倉健さんはほんとに男前だなぁと感心。北海道の地で酪農をしながら幼い息子と暮らす未亡人のもとに、どこからともなく現れた仕事を欲しいという男と共に暮らし始めるうちに、辛い境遇の二人がいつの間にかいい感じになり…、というお話し。
まず、北海道の四季の景色が美しい。こういう景色を見てると、「じゃじゃ馬グルーミンアップ」とか「おもひでぽろぽろ」宜しく北海道で自分の生活を立て直してみたいなぁとかいう思いに駆られる。本作の見せ場でもある、高倉健が吉岡秀隆に乗馬を教えるために原っぱを駆け回るシーンの美しさ。夏、牧草を刈り取って木陰で昼寝するシーンの美しさ。厳しい自然と、汗を流して働く仕事のなんと甘美に見えることか。
あと、劇中で武田鉄矢は恐らく流行の最先端を行くファッションや音楽を聴いていると思われるんだが、車で聴いてる曲がゴダイゴだったのは印象的だった。本作が作られた80年代初頭とリンクしているのだろうけど、こうして時代の風俗がそのまま画面に封じ込められている様を観るのも乙なものだ。