映画

「ボヤージュ・オブ・タイム」を観る。テレンス・マリックの圧巻の映像美体験。「ツリー・オブ・タイム」でも随所に挟み込まれていた、生命や地球の顕微鏡レベルのミクロから衛星中継レベルのマクロまでの壮大な映像の延長線にある作品。この映像にブラッド…

「ヘイトフル・エイト」を観る。ちょっと期待が高すぎたけど、面白かった。南北戦争後のアメリカのワイオミングの雪山を舞台に、吹雪でロッジに閉じ込められた8人の訳アリ男女が騙し合いをするというお話。監督はタランティーノで、サミュエル・L・ジャクソ…

ズーランダーを観る。ザ・バカ映画。ベン・スティラー、オーウェン・ウィルソン、ウィル・フェレルの3人がふざけまくる。頭空っぽのメンズモデルがデザイナーに洗脳されて政府要人を暗殺しようとするのを食い止めるという内容。カリカチュアされたゲイが多か…

「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」を観る。これもすごくアメリカ的なエンターテイメント・サスペンス作品という感じで良かった。スティーブン・スピルバーグがトランプ政権の現在なるべく急ぎで公開したい、という思いのもとで制作されたという、史実…

「ドラフト・デイ」を観る。ビジネスがらみの映画観たいなーと思って観た。めちゃアメリカ感満載で楽しい。NFLの弱小チームのGMを務める主人公が、チームのオーナー、自分のチームの監督、ライバルのGM、売り込みをかける選手、果ては自分の家族等の様々な…

「疑惑のチャンピオン」を観る。ロードバイクを再開したことを踏まえて観てみた。ツールド・フランス7連覇を達成したアメリカ人サイクリストのランス・アームストロングのドーピング問題を扱った作品。事件についてはあまり深く知らなかったけど、ドキュメン…

「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」を観る。宇田丸氏とか町山氏の評判が良かったので観てみた。ちょっとご都合主義的な感じもするけど、まぁまぁ面白かった。一流シェフのおっさんが料理評論家やレストランオーナーと喧嘩してホサれてしまい、オンボ…

「MERU/メルー」を観る。超よかった。素晴らしい。「ヒマラヤ山脈メルー中央峰にそびえる岩壁“シャークスフィン"。この難攻不落の直登ダイレクトルートに挑んで敗れた3人の一流クライマーたちが、過去や葛藤を乗り越え、再び過酷な 大自然に立ち向かっていく…

「ノー・エスケープ 自由への国境」を観る。「ゼロ・グラビティ」のスタッフが作ったとあって気になって観てみたけど、ちょっとあっさりしすぎかなという感じ。乾いた砂漠のむせかえるような描写は写実的だし、不法移民を扱った社会性もあってつまらなくはな…

「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」を観る。新文芸坐にて。面白かった。1973年に実際にあった、当時の最強女性テニスプレイヤー、ビリー・ジーン・キングと、往年の最強男性プレイヤー、ボビー・リッグスが男女の威信をかけて戦うというテーマの興業的な試合…

「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」を観る。新文芸坐にて。面白かった。あえて前情報をあまり仕入れずに観に行って成功した。トーニャ・ハーディングという90年代に活躍したアイススケート選手とその周囲の人間が起こした一大スキャンダルとそれが起…

「未来世紀ブラジル」を観る。いやー面白かった。テリー・ギリアム監督の最高傑作と名高い本作、実は大学時代位からずっと「観てみたい映画」としてカウントされてたんだけど、10年越し位に観てみた。情報統制された近未来が舞台となって、小心者で空想家の…

「沈黙 サイレンス」を観る。うーむ、重い。「ウルフ・オブ・ウォールストリート」と比較すると、マーティン・スコセッシはこんな映画も撮れるのかとちょっと驚く。ラストの辺りが結構冗長に感じたけど、夢中になって観ることが出来た。鎖国中の日本に布教に…

「シチズンフォー スノーデンの暴露」を観る。何となく最近は自分的にビジネス感度が高いので、娯楽映画よりもドキュメンタリー映画観たいなーと思って観てみた。面白かった。構成の仕方とか音の使い方が上手くて、確かに下手なホラー映画よりスリリング。も…

「はじまりへの旅」を観る。主演のヴィゴ・モーテンセンが何か味があって好きなのと、現代のアメリカに生きながら全く都会生活と関わりのない家族が、母の死をきっかけに都会生活にファーストコンタクトする物語、という題材が面白そうで観てみた。うん、普…

「ストリート・オブ・ファイヤー」を観る。めちゃくちゃ大味でいなたく、80年代臭ムンムンで楽しめた。全編がチープなドラムマシンとクサメロギターに彩られており、主題歌も誰もが一度は耳にしたことのあるエモーショナルな曲で最高。主人公はひたすらニ…

「デトロイト」を観る。「私はあなたの二グロではない」と同時上映していた大森キネカにて。凄まじい緊張感で、終始画面にくぎ付けとなり、めちゃくちゃ楽しめた。1967年に実際に起きたデトロイト暴動でのアルジェというモーテルを舞台に、デトロイト市警に…

「私はあなたの二グロではない」を観る。硬派なドキュメンタリーだが、アメリカを知る資料として楽しめた。アメリカの作家ジェームズ・ボールドウィンのインタビューを基に、現代に至るアメリカでの人種差別について考察する。20世紀の現代において、黒人が…

「フロリダ・プロジェクト」を観る。超面白かった。子役たちのキラキラが最高!万引き家族、ひいては是枝監督っぽさも感じる、ジリ貧で美しい家族物語。題材としてはかなり重いのに、徹底して子供目線を貫いており、物語としてはドキュメンタリーちっくで結…

「君の名前で僕を呼んで」を観る。結構期待していたけど、期待外れ。男性同士の純愛物。似た映画と比べると、「ブロークバック・マウンテン」の切なさや重さに遥かに及ばず、「ムーンライト」や「アデル、ブルーは熱い色」のような社会的背景の描き込みもな…

「マザー!」を観る。「ファニーゲーム」ばりにめちゃくちゃ不快でかつ美しい映画で、超面白かった。批評家からの評価はかなり割れてるみたいだけど、傑作だと思う。始まりと終わりが繋がる円環的な物語構造と、濃厚なキリスト教的な描写。年の離れた夫婦と…

「30年後の同窓会」を観る。早稲田松竹にて鑑賞。「ズッコケ三人組」的でしんみり楽しめた。スティーブ・カレル、ローレンス・フィッシュバーン、ブライアン・クランストン主演。もうタイトル通りだけど、アメリカ陸軍としてベトナムに従軍した男たちが色ん…

「ポリスアカデミー」を観る。80's洋楽読本を読んだ流れで、80年代臭が存分に感じられる映画を観たくて観てみた。アホ映画だけど、なんとシリーズ7まであるヒット作の初作品。人種や性別や年齢や体力の制限をとっぱらって警察学校の募集をした結果、変人ば…

「ラッキー」を観る。人生において大きな影響を受けた作品として、「パリ・テキサス」があるが、主演であったハリー・ディーン・スタントンの遺作がこの作品。撮影当時はアラ90だったであろう彼だが、かくしゃくとした無骨でカッコいいアメリカ男を演じて…

「タクシー運転手 約束は海を越えて」を観る。町山智弘はじめとする方々の前評判通り、最高だった。韓国でも記録的なヒットをしたのも納得。見どころは緊張感あふれる市街銃撃戦だけど、全編通して笑って泣けて歴史も学べるという超エンターテイメント大作。…

「イット・フォローズ」を観る。シンプルで美しい低予算ホラー映画。伊藤総氏のレビューで興味を持って観てみた。タイトル通り、ただついてくるモノについての物語。現代のデトロイトを舞台に、10代の若者たちのキラキラした感じと、日常からぬっと顔を出す…

「ペパーミント・キャンディー」を観る。早稲田松竹にて鑑賞。全然前情報なしで観て、全く期待してなかったんだけど、結構面白かった。一応、同時上映の「タクシー運転手 約束は海を越えて」とのくくりとしては「光州事件」なんだけど、本作ではほんのちょっ…

「百円の恋」を観る。今年、「万引き家族」でヒットした感のある安藤サクラ目当てに観てみた。うーん、100円均一ショップを舞台にした癖のあるキャラたちの役者陣は皆いい感じにキモくて良い仕事してると思うけど、期待外れ。安藤サクラのどもり方とか、言葉…

「mud」を観る。正直つまらん。信頼する音楽ライター小林雅明氏が紹介してたのと、現代のスタンドバイミーとか言われてたのと、大好きなアメリカ田舎話っぽかったので観てみたけど、雰囲気や音楽位しか楽しめない。ミシシッピのアーカンソーを舞台に、14歳の…

「スリー・ビルボード」を観る。新文芸坐にて、「シェイプ・オブ・ウォーター」と一緒に観る。面白かった。俺の大好物でもあるアメリカ田舎物語ものでもあったんだけど。主演はフランシス・マクドーマンドというすげぇいかついおばさんなんだけど、コーエン…