「野球部のヒロコせんせい」を読む。

あさひなぐ」と全く逆ベクトルの、非モテゆるゆる学園コメディ。これも実に面白い。雰囲気的には「稲中」に連なる運動部所属の冴えない男子向けのマンガなんだけど、何と稲中ですらあった試合シーンや練習シーンすらなく、ひたすら顧問の新米美人教師ヒロコせんせいにドギマギする姿を描く。ヒロコせんせいは可愛いんだけど全然教師としてはやる気なく、仕事中に生徒から取り上げたタバコを吸いながら取り上げたマンガを読んでたり、合コンで飲んで記憶飛ばしちゃったりと公私ともにもズボラで平気で「うんこ」とか言っちゃう隙だらけの女性で、ギリギリいてもおかしくなさそうな距離感なのがリアル。実際作者が学生の頃の美人担任がモデルになっているとのことで、このヒロインの魅力・可愛さで作品自体が全て持ってる感じ。自分が可愛いことにあんまり自覚がなく、脱いだ水着を童貞生徒どもに「隠しといて」と渡しちゃったり、ノリで童貞素糸たちを馬にして騎馬戦の上になっちゃったり(男子達と体密着)、思春期の男子の性欲を軽視し過ぎな無防備なエピソードに心くすぐられ、こんな先生いたらいいなぁと思ってしまうのだ。絵も本作の内容にあった適度な可愛さで、童貞男子達とせんせいのほのぼのしたやり取りが楽しい。設定的にはもっとウケそうだし新キャラ投入とかで広げられそうな気がするけど、わずか2巻で終わってしまったのは残念。もっとヒロコせんせいのその後が見たい!