「百円の恋」を観る。

今年、「万引き家族」でヒットした感のある安藤サクラ目当てに観てみた。うーん、100円均一ショップを舞台にした癖のあるキャラたちの役者陣は皆いい感じにキモくて良い仕事してると思うけど、期待外れ。安藤サクラのどもり方とか、言葉を飲み込んで言い淀むけど家族に対しては強気みたいな感じはその醜さが巧いなぁと思う。でも、描写・演出レベルではリアルな物語な物語なのかもしれないけど、物語として面白くなかった。
せっかくボクシングやるんだったら、「ロッキー」や「ミリオンダラー・ベイビー」ばりの高揚感が欲しかった。お世辞にもボクシング描写が優れているとは言い難く、さらに、物語としても主人公がボクシングにのめり込む過程の描写が弱く、なんでこの人はこんな無意味な殴り合いにのめりこんでいるんだろう?感がハンパない。せいぜい自堕落でしょうもないボクサーの男に憧れたから、位しかないけど、この先も主人公はほとんんど学ばず損ばかりする人生なんだろうな、という感じがして世知辛い。なんか屑男と寄りを戻してハッピーエンドみたいな流れっぽいけど、3日後位に別れてそうな、ある意味皮肉なラストだった。