ありふれた事件 [VHS]

ありふれた事件 [VHS]

いやー面白かった。見てて思い出したのは時計仕掛けのオレンジ。主人公が饒舌でサイコパスっていうね。残虐描写はかなりえぐいし、映像もところどころぶれて分かりにくいけどその辺もきっちり計算して作ってんだろう。ただ、この作品の前提となる部分に疑問があるんだが、なぜベン(主人公)は自分の犯罪を撮影スタッフというか外部に知られ、しかもその日常を追わせる必要があったんだろう。もしかして冒頭とかに説明でもあったかもしれんが、やはり見ていて気になるのがベンと周囲の関係なのだ。家族とか仲よさそうなおばさんとか居酒屋の女性とか、ベンをどう思っていて、事件が発覚した後もどうふるまってたんだろう。スタッフにしても段々共犯者になっていき、酒に酔ったまま集団でカップルの部屋に入り狼藉の限りを尽くす。そして最後に、関係者が全員死んでしまうわけだがその後このテープを誰が編集し公にしたのか、というものだ。この辺もテロップとかで説明があったらより整合性が出るような気がするんだが…。まあでもなかなか面白かった。