エリック・ロメールの「海辺のポーリーヌ」を見る。
あんま面白くなかった。以前ロメール作品だと「髪結いの亭主」を見て、どーしようもないアホ男のストーリーだけど映像が綺麗でなんかおフランスな感じがしたものだけど、この作品は全く期待外れ。全編が愛についての会話で埋め尽くされててちょっとおなか一杯になるし、脚本に力入れすぎたんだが知らないけど絵に対する注意がほとんど感じられなかった。海辺の綺麗な絵とかも無いし(曇ってばっかだし、物語中に出てくるモンサンミシュルもなぜか映さない)、カメラワークがすごく雑に感じる。画面というか対象の切り取り方が好きくないんだよな。ポーリーヌの寝てるショットは良かったけど。
まぁ、ポーリーヌは可愛いからハアハアできるし(ショートカットで発育途中の体も少年みたいでいいし、セーラー服とかニーソとかのファッションも素敵)、お年頃だし恋に恋しちゃってもかまわないけども、それ以外は正直「いい大人が働きもせずに真昼間から恋だの愛だの…」と言っちゃいけないことを思ってしまう。唯美的なのかもしんないけど、もうちょっと生活の匂いとかがしないと愛だの恋だのもリアルに感じないんだよなぁ。
仕事で時間合わないけどお互い無理して会ったり、とかさ。そーゆーの全く無いし。会いたいときにマジでそのまま相手の家にいっちゃう感じ。
「愛は狂気の一種よ」って言ったポーリーヌの台詞くらいしか共感できなかったなぁ(てかポーリーヌが一番冷めてるかも、こん大人たちの中じゃ)。駆け引きもないし(あっさり嘘ばれる)キャラが普段何してんのかの紹介がほとんどされないから厚みも魅力も感じない。結局ポーリーヌはひと夏のアバンチュールを楽しんだのか?曖昧なまま終わっちゃったよ。

BCD-2

BCD-2

ベーシック・チャンネルのBCDはいいね。ズブズブのミニマルダブが気持ちいい。
以前drexciyaのアルバムが深海を思わせる何たら〜って紹介がされてたけど、こっちの方がずーっと深いし、重い。現場使用のトラックではないかもしんないけど、こういう音ってその場の空気を変えるような心地よさがあって中毒になる。
どの曲も割と似てるけど通して聴くのであんま気にしない。