ペイネ 愛の世界旅行」を見る。

ペイネ 愛の世界旅行 [DVD]

ペイネ 愛の世界旅行 [DVD]

何の気なしに見たが、ユーロアニメーションっぽい作りで、深読みすれば結構色んな要素が読めそうだ。旅、宗教、戦争、平和、文化、美みたいなキーワードがカップルの旅行を通じて語られていく。疲れてて途中で寝たから十分に味わえなかったが。
アニメ的な映像としての面白さはあまり味わえないけど、綺麗で丁寧な絵が「ああ、ディズニーっぽくない方面でのいい仕事だ」と思わせる。音楽もモリコーネ大先生がそれっぽい仕事をしてるんじゃないかと。なかなか面白かった。

んで、やっと読み終えたバタイユ

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)

思った以上にどぎつい内容。エロティズムは生を躍動させ、突き詰めると死に繋がるという風にバタイユ本人は考えていたらしいけど、セックスとは小さな死であるっていう解釈と似たようなものだろうか。
どちらの話も気持ち悪くて人に勧められたものではないが、面白かったのはスカトロジーが変態性欲として強く捉えられてることだろうか。フロイト先生とかも言ってたような気がするが、どうも性的なシモの話はもう一方のシモの話と繋がってるらしい。快楽だからこそ大体の社会において汚らわしいものと蔑まれるんだろうか。目玉の話は特にそういう「タブーに挑戦!」「お高くとまったクリスチャンども、目を覚ませ!」的な気概が感じられなくもない。最後に殺された牧師さんはちょっと前に見た「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の牧師を思わせた。どっちも惨い殺され方だし…。