リトル・ランボーズ」を観る。

リトル・ランボーズ [DVD]

リトル・ランボーズ [DVD]

すごい可愛い映画だった。ミシェル・ゴンドリーの「僕らのミライへ逆回転」を彷彿とさせる手作り感のあるチープなエフェクトが満載で、女の子にも受けがよさそう。基本は宗教的に抑圧された環境でシングルマザーに厳しく育てられながら、それでも空想に夢を膨らませる少年と、両親不在で兄に奴隷のようにこき使われるワルガキの友情物語。変な毒がないから誰にでも勧められる素晴らしい作品。

「僕らの未来〜」よりは家族の物語に焦点があたっていて、二人は性格は全然違うんだけど、共に抑圧された家庭環境があって、友達もいなくて、物語に興味があった。主人公はノートにびっしり漫画とか落書きしていて自分の世界に閉じこもってて、ワルガキの方はガレージで兄が集めたと思われるたくさんの映画を観て過ごしてる。主人公は生まれて初めて見た映画がランボーで、衝撃を受けてランボーの二次創作とも言える「ランボーの息子」を撮り始める、というお話。最終的にはどちらの家庭でも家族間の繋がりを取り戻して、友情も元通りになってハッピーエンド。

何か今書いてて思ったけど、「スタンド・バイ・ミー」みたいに二人が映画監督になってからの回想録的にするとよりまとまり良く観れる気がするな。ワルガキの方の子役はちょっとリヴァー・フェニックスを彷彿とさせる表情があってダブったのかもしれない。もしくは「ニュー・シネマ・パラダイス」みたく実家に戻ってくる二人の話とかでも。もちろんそうでなくても十分楽しいんだけど。

細かい描写でいくと、舞台が1982年ということもあり、音楽やファッションが時代がかってるのが面白かった。ワルガキの兄貴が使うバカでかい携帯電話とか、フランスの交換留学生のニューウェーブっぽいファッションとか。その辺の文化に詳しい人と見るとより楽しめるかも。