「健康自主管理のための栄養学」を読む。

健康自主管理のための栄養学 (三石理論による健康自主管理システム 1)

健康自主管理のための栄養学 (三石理論による健康自主管理システム 1)

自炊することが基本の生活習慣として身についてきたので、ちょっと栄養学的な見地からも自分の料理のレベルを向上させて行きたいな、と思い読んだ一冊。ちょっと今の自分にはレベルが高かったが、著者の構築した分子栄養学という理論にかなり興味がわいた。

本書ではまず、健康であるということはどのような状態をさすか、また自分の生命をロウソクに見立て、そのロウソクをいかに長時間燃やし続けられるか(長く生きさせる)、人間という精密なシステムをどのようにうまく経営していくかを論じている。
専門用語が多くてちょっと戸惑うが、著者は難しいことを優しく解説することに長けているので丁寧に読めば理解できないことはあまりないはず。
そして驚いたのは本書を著した時に既に87歳という点。自分の命を適切にやりくりするために構築した理論で、実際に自分の健康レベルを恐ろしく高いレベルにキープ出来ているという。この年で知的財産を人類に対して残せるんだから偉大だよなあ。しかも95才まで実際に元気に生きていたらしい。95才でスキーとかしてたし。

自分の体が何を必要としており、食べ物というインプットを元に個々の臓器は互いに連絡しながらどのような働きをしてインプットを分解しエネルギーに変えて体を成り立たせているか、きちんと把握できるようになりたい。「トップアスリートだけが自分の体のコンディションに詳しければいい、というのはおかしい」という著者の主張に深く同意する。
自分にだって仕事ややりたい創作活動があり、常に健康に気を使いながらそれらに対し最高のパフォーマンスを維持できるようにしなければならない。そのための基本的な栄養学の知識は今後きちんと付けていきたいし、何より体からのサインに対して鋭敏な感覚を養いたい。
著者の他の著作も読みたいな。