紀子の食卓」を見た。

何気に初の園子温
壊れた家族を不甲斐ない父親が修復しようと奔走する、という大筋が山本直樹の「ありがとう」に似てるかなーなんて思った。

ただ、吹石一恵演じる主人公の紀子を誘導するつぐみの「擬似的に家族を演ずる」サービス業の定義があいまいでリアリティが薄いんだよな。
金もらって一定時間望まれた家族を演じるっていうことだけど、家族を演じている間に殺された従業員(殉職?)がいても平気だったり(→どこまで演技すればいいのかが不明)、アポイントの取り方が不明だったり。
「現代に生きる私たちにとって家族というのは曖昧で、名前を変えてつぐみの仕事に携われれば新しい私を生きることができる」ということが言いたいのかもしれないけど、ちょっとしっくりこない面が多かった。上映時間も長いし、全体的に過剰で冗長。