本が全然読めない。読みたくないんじゃなく、時間がとれない。
世の読書好きってどうやって読書時間確保してるんだろう。
平野啓一郎とかがスローリーディングを提唱してたし、俺も基本的に読むの遅いし、読書という行為を日常を癒すための道具には絶対にしたくないからじっくりと本と格闘したいけど、哀しいかなやはり生活時間を削って本を読むのはしんどい。
それを考えると映画なんかはとても楽だ。二時間くらいで一本の作品を消化できるし、移り変わる画面を眺めて解釈するだけでいい。でも、読書は仕事で疲れた頭をもっとフル回転させないと味わえない面白さがある。
俺の場合、字数によるけど250ページの文庫を読むのに低く見積もって三時間くらいはかかる。前は一か月に10冊とか読めたけど、今の生活では一か月に5冊も読めないかもしれない。そうなるといかに読みたい本を味わうかってのが結構重要になってくるよなぁ。立花隆は読書時間を確保したくて仕事やめて評論家になったらしいけど、それもうなずける。
今後暇になる時間なんてないしなぁ。万が一家族でもできたらますますそれどころじゃないし…。そーいう社会的な重みがない人(ニートとかニートとかニートとか)に世間が冷たいのがちょっと実感として分かり始めた今日この頃。
時間というリソースが限られてるのはわかってる。最大限自分にとって有効に使いたい。自分が満足できる時間をできるだけ長く持ちたい。

んで、やっと読み終えたスタージョン

夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)

夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)

何か、肩透かしを食った感じ。つまらなくはなかったけど、もうちょい構成を整理すればまとまりよくなったんじゃなかろうか。語り口がコロコロ変わるし。
解説でスタージョンという人は子供っぽくてアイデアは豊富だけど作品の構成力がそれほどない的なことを書いてた気がしたけど、筋だけを説明するとしたらはしょっていい部分は結構ありそうだったなぁ。ただ、主人公を虐める意地悪でスケベなオヤジの描写は面白かった。恨みを晴らしてしてやったりな主人公が楽しい。


そういや、先日行ったroy ayersは良かった。
本人たちが楽しそうで、客も楽しそうで、みんなが知ってるナンバーをやってくれて、いいライブを見れたと思う。途中キーボードの人がハプニングで音でなくなっちゃったけど、レコードで聴いてた曲を割と忠実に再現できてしまう70歳になろうというroyはすごい。ヴィヴラフォンもぶれないし。
実は横浜行ったの初なんだけど(いい歳こいて初っていう時点でいかに非リアかうかがい知れるよな…ディズニーランドも全然行ってないし、デートスポットにからっきし縁がない)、やはりというか雰囲気のいいお店と夜景で、こりゃーずるいなといった印象。royの曲もやっぱ割と洗練されてるし、ああいったおしゃれなmotion blueとかで消費されるのも意外と順当なのかも。最初は綺麗すぎやしないかと心配だったけど。