「25時」を観る。

個人的にはスパイク・リーってあんまり監督としての能力を評価していないんだけど、本作も微妙だった。「社会学者がニューヨークの地下経済に潜入してみた」を読んだばっかだったのでNYの犯罪を扱った映画を観てみたくて観たんだけど、すげー地味で途中ちょっと飽きてしまった。アイリッシュ系の31歳(同い年)のドラッグ売人が、警察にパクられて7年実刑を食らってしまい、25時間後に投獄するか、逃げるか、死ぬかを選ぶという内容。現代のNYが舞台で、生活感溢れる景色とかエドワート・ノートンとかフィリップ・シーモア・ホフマンとか達者な人達がリアルに繊細な人間のぎこちないやり取りを演じるんだけど、そんな大事も起こらないし、終盤ではなぜか父親の妄想というかナレーションによる出所後の主人公を描く変なファンタジーで締めちゃったりと中途半端でわけがわからんかった。もっと深く主人公の過去とか抉り出す方が面白いと思うんだけどな。
後はフィリップ・シーモア・ホフマンのすげーダサくて冴えない高校教師役に癒された。